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我が家のアイドル

2012/01/30 18:54
一戸建てが50軒ほど立ち並ぶ団地に住んでいる。
犬を飼っている家や、猫を飼っている家もたくさんある。
けれども、ダントツ
お向かいさんの犬がかわいい。
どうにもこうにも、かわいくてしかたがない。

雑種にありがちな
すっとぼけた顔で
そのすっとぼけ具合が
年々進化している。と思う。

お向かいさんの犬は
よく、ありがちな
子供が子どもの頃、「犬をかって」とせがんで
どこからか子犬がきて、飼い始め
ありあまる愛情をもって育てられたけれど
子どもはやがて、キティちゃんのサンダルを履きこなし
ジャージ姿を得意とする
家にもあまり帰ってこない女の子になった。

親も散歩を得意とはせず
エサと排泄の世話だけになり
お向かいさんの犬が、お向かいさんのガレージから出る姿を
首輪がたまたま外れて脱走したその一回限りで
この6年、見たことはない。

私と夫が、お向かいさんの犬を
“わんこ”と呼び
(本当はちゃんと名前があるけれども、顔と名前が一致しないと思っている)
たまにお菓子をあげていることは
隣近所周知のことで、もちろん、お向かいさんも知っている。

ガレージからわんこが脱走したとき
近所の子どもたちが、私を呼びにきた。
けれども、わんこは数メートル先で
なにやら思案顔で
それは「ごはんがもらえなくなるかしら」とでも問うような
そんな顔でこちらを見ていた。
「わんこ、おいで」と声をかけたら
すかさず走り寄ってきて
「走っちゃった、走っちゃった」とでも言ってるかのように
多少興奮していた。

このまま、我が家で飼ってしまいたい。
その衝動を抑えるのには苦労した。
無事にお向かいさんに引き渡し
わんこはわんこの日常が、今も続いている。


わんこの隣の家
我が家からすれば、斜めお向かいさんのご主人は
とかく犬を愛している男で
ナントかという高級そうな犬を飼っている。
わんこはそのご主人から、回覧板を回すタイミングで
犬用のガムをもらっている。

月一回の水道のメーターを見に来るおじさんからも
わんこは、毎度何やらお菓子をもらっている。

水道のおじさんと、隣のご主人と
週に一度帰宅する夫は
決してわんこの期待を裏切らない男たちなので
彼らの前のわんこは、とても愛想がいい。


そんなわんこも、だいぶご高齢である。
最近は、耳も遠く、目もあまり見えていないようだ。
番犬としては、ちょっと衰え激しいけれど
この団地では、なかなかの古株であるので
訪問販売とか、宗教の勧誘とか
そういった、イタダケナイ人が来ると
わんこは、低音で一声だけ吠える。
そうすると隣の高級犬が、指名されたかのように
けたたましく吠え始め
それが団地中の犬を刺激するのか
あたりの犬らがうるさくなる。
その騒ぎが、この団地の警戒警報でもある。


だいぶすっとぼけた顔で
なかなかのやり手ではある。
そんなおじいちゃん(わんこはオスだ)なのに
かなりの童顔なゆえ
いつ何時も、どの角度から見ても
やっぱり、いつだって、かわいい。
私も夫も、犬を飼っていた経験がある。
けれども、もしかすると
今までで一番かわいい犬かもしれない。と
言葉にはしないが、それぞれに実は思っている。(ようだ。)


友人たちが、自分のペットの話をするとき
私も負けじと友人たちにわんこの話をする。
もちろん、そのかわいさを見て知った友人たちである。
なので、友人たちにたまに
「お向かいさんのわんこ元気?」と聞かれる。

私は夫に“何でも話す”部類の妻ではないので
たまに、必要事項を伝える電話があると
会話が続かない。
なので、夫も何かにつけ空白を埋める手段として
「わんこは元気?」と聞く。

私がこんなに、さらいたくなるほどかわいいと思っていても
当然わんこは飼い主に従順で
実は、散歩にこそ行かないが
お向かいさんのご夫婦も(とくにご主人は)
わんこを大事にしてはいる。

それは、わんこがあのかわいらしさを保ちながら
生きているということが、何よりも証拠で
季節の変わり目の、毛の抜け替わりのボサボサが
いつの間にか、きれいになっていたり
蚊にさされるには、抜群の場所にいながらも
ちゃんと夏を越しているし
犬は飼い主に似るとよく聞くけれど
わんこはご主人と、かなり似ている。

“すっとぼけ”を連発してきて
ご主人には失礼だとは思うけれど
若かりし頃は、けっこうなイケメンではなかったかと想像できる
そういうご主人である。


私も犬を飼いたい。
そう思うことが、最近特に多い。
「ちゃんと、責任持てるの?」と夫は言う。
犬を飼うことのリスクや責任を少し議論してみる。

そして、毎回、同じ言葉の結論がでる。
「わんこがいるでしょ。」
「わんこがいるね。」

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『BAGDAD CAFE』

2012/01/19 19:56
テレビが地デジになって
ブルーレイも内蔵で
やっぱり、画像がきれいで
でも小さいテレビだから
音があまり良くなくて
ちいさなアンプをつけて
まぁまぁ、音も良くなって

こじんまりとしているけれど
映画を観るのに、音楽ライブを観るのに
適度に楽しめる環境が整った。

それまで、購入を我慢していた
『バグダッドカフェ ディレクターズカット版(ブルーレイ)』を手に入れて
待ちに待った
我が家のミニミニ超ミニシアターが開演できた。

もちろん、映画館で観たときのほどの
(いろんな意味での)衝撃はないものの

何度観ても、エンドロールを眺めながら
やっぱり、名画だなぁ。と、心底思う。
アタマとココロが潤うなぁ。と、しみじみしたりなんかもする。


けれど
けれどもが、だ。
「好きな映画は?」と聞かれて
なぜかそのタイトルを挙げたことがない。

何度も観ているし、けっこう好きなはずの映画なのに。


昨年の夏からWOWOWに加入した。
パート先はシネコン。
たくさんの映画を観る環境にある。と思う。
実際、たくさんの映画を観ている。

『バグダッドカフェ』は、ちょっと違う位置にある。
ということに最近気づいた。
“映画”ではなく
どうにか表現するならば
“心のよりどころ”的なものなのかもしれない、と。

そして、なによりも
「どんな映画でも、とにかく観てみよう。」
というきっかけを作ってくれた作品だった。
ミニシアター系という分類の代表格で
レンタルビデオ店がたくさんあるにもかかわらず
大小問わず、せっせと映画館に通うようになったきっかけの作品だった。

残念なことに、私の住む地域には
シネコンはあっても、映画館が少ない。
新聞やテレビの情報で
観たいなぁ。と思っても
近くで上映する所がないことが、本当に多い。

仕方なく、DVDのレンタル開始を待ち
「やっぱりスクリーンで観たかった。」
と思うこともたまにある。

せめて、もっとでっかいテレビを買えばよかったか
と思うことも、ちょっとある。
けれども
「まぁ、いいか。」と流すようにしている。
「仕方ないの、こればっかりはね。」と言い聞かせるようにしている。

その、“まぁ、いいか”の時に
“仕方がないの、こればっかりはね”のその溜息をもらしながら
片手で『バグダッドカフェ』を取り出していることがある。
そして、また観て、観終わって
まぁ、仕方のないこと。その他もろもろ
があったことを忘れてしまう。

“心のよりどころ”的。
間違いなく、そういう映画だ。






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食卓の許容範囲

2011/12/26 20:32
カニが嫌いだ。

全く食べられないというわけでもないが
食べないで済むものならば、食べたくはない。

少し、生臭い。
おいしいと思ったこともある。
けれど、どうにもこうにも受け入れられない。


カニを囲むと、食卓が寡黙になる。
バキッ ベキッ と足をへしる音と
シュッ ズスぅッ とすすりこむ音が
サラウンドで響き渡る。

子供のころ
なんだか今日の夕ご飯はごちそうらしい
と気配で感づいていたのに
それは、毛ガニを囲む食卓だった。

無論、毛ガニは容赦なく足をへし折られ
その細い足に包丁を入れられ
そして、家族が、無言になった。

普段、箸の持ち方や、食器の位置の一つ一つにも
厳しく叱り飛ばす父が
いつも着物をきて、しなやかに食事をする祖母が
「サリバン先生に出会う前の、ヘレン・ケラーってこんな感じかな。」
というような、お行儀がよくはない、すすりっぷりで
常に、ごはんは“かっこみ型”の兄は
更にそのかっこみように迫力を増し
やさしい母にいたっては
兄や父が捨てた足の殻を拾い
爪先のような、か細すぎるところに
これまた、どうでもいいような大きさの身を見つけては
ひとり高慢なほほえみを浮かべ、容赦なくすすりあげ

そこは頭なのか、内臓なのか
とにかく首もないカニの胴体を、思いっきりパカッと開け
大人たちは日本酒をぐいぐい呑みながら
どう見たって見た目も色も悪いそのぐちゃぐちゃを
やたら貴重がって、食べつくし
更に、その殻に熱燗をいれて、回し飲みする。
という、当時の私にとっては
ありえないことの連続で
「カニは食べない」といったそばから与えられた
たまごかけごはんだけが、私の唯一の現実的な存在だった。


その食卓の風景は
楳図かずおさんの漫画の一場面ような異様さで
脳裏の片隅にこびりつき
今現在の私が、あの風景を思い出すと
ゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』を
ふいに真近で見てしまったような衝撃と共に
あの特有のサラウンド音が、頭の中でこだまする。

そう、カニを囲む食卓はいつも、あの異様な音がする。
誰かさんちの裏山に流れる川で
キャッキャ、キャッキャはしゃぎながらとったサワガニも
家に帰れば、その姿のまま、熱い油のなかにほうりこまれ
紅く色づいた姿揚げとなり
シャリ シャリ シャリ シャリ と
背筋が寒くなるような音が食卓に響く。
「新鮮だから、おいしいね。」
そんな言葉は聞きたくもなかった、こどもの頃の私だった。


こんな、いたいけな私も
好きで好きでたまらない食べ物がトリ肉だ。

大きな池のある公園に行くと
「鴨南蛮がいっぱい。」と思いますね。
ついでに
「白鳥の手羽先って、どんな感じかしらね。」とも思いますね。
お寺や公園で、鳩やカラスに囲まれると
「キミたち、もう少し太った方がよろしいかと思います。」
と、声をかけたくなりますね。
雀はいつでも、おいしそうです。

そんな“トリ肉ラブ”な発言を家族にすると
「そんな娘に育てた覚えはありません。」という顔をする。
でも、あんな風にカニを食い尽くす人に
なにを言われても、気にしない。

そして、考えている。
カニのあんな細い足を、こぞって食べる価値があるのなら
ツルやフラミンゴの足は
もしかして、もしかすると
案外、身が詰まっていて、おいしいのかもしれない。

堂々とその考えを夫に発表してみた。
見たこともない表情をうかべながら
「勘弁してくれよ。」と言われた。
いいや、勘弁しないのだ。
夫だって、カニの前では人が変わる。
だいたい、「その集中力どこからでてきた?」ぐらいに
カニに対しての執着心が、ある。と思う。


人間って、貪欲だ。
そう考えると
犬や猫は、きっと相当まずいのだろうと思う。

来年は、いつも、もっと、きちんと
「いただきます。」をしようと思う。



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そして、思っていること。

2011/12/12 00:49
前回の記事の東北路の旅。
三日目の松島温泉。

目の前に広がるオーシャンビューの部屋で
カーテンも閉めずに寝ていた真夜中、目が覚めた。
窓一面に、ベッドを遠巻きに部屋中に
たくさんの人に囲まれているような錯覚で、目が覚めた。
老若男女、幼児からお年寄りまで、たくさんの人に囲まれていた。
全員、ずぶ濡れだった。

その顔は、香月泰男が描いた、シベリア抑留の絵の
なぜか全員が、そういう雰囲気だった気がする。

完全に目が覚めてから数時間、全く眠れなくなった。
あの光景を思い出し、酔いも冷め、眠気もどこかへやってしまった。


今回の旅には、私の二つ目的があった。
土門拳記念館と、大川小学校で手を合わせる。

鳴子温泉から気仙沼に入り、海岸線を下って松島へ。
そのルートをたどることが、旅の目的だった。
南三陸、女川、石巻
テレビや新聞で、何度も何度も見聞きした地名だ。

宮城県にいながら、内陸から海に向かって走ると
地震の被害は、私が住む地域の方が見るからにひどかった。
建物も道路も、比べようもないぐらい、栃木の方がひどかった。
けれど
けれど、ナビに海の気配が写った瞬間
景色が一変した。

9か月たっても
栃木ではイルミネーションがテカテカし始めたとしても
3500人近くの行方不明者がいるということは
こういうことなんだと、思った。

その日は、大雨強風警報が出ていて
運転も大変だった。
何とか、たくさんの人の努力でできた道路は
ダンプがやっと通れるような道路で
バックミラーに後続車がうつるたび
道をゆずった。
助手席の夫も、私も、言葉がなかったけれど
時折、「運転変わろうか?」と夫が言った。
けれど、運転は変わらなかった。
後になって、大雨だし、私が泣いているのではないかと思い
声をかけたと言っていた。

私は精一杯だった。
運転することにも、ショックを受けることにも。
そして
あの時、3月11日のあの日
ここに、たくさんの死体が転がっていたのだと想像した。
そう、転がっていた。人が。死んで。瓦礫にまみれて。
1万人以上死んだということは
そういうことなんだと、思った。

あの日からこれまで
ありとあらゆる悲劇を見聞きしてきた。
たくさんの偶然も、そしてたまに奇跡もあった。
けれど、なんだか
目の前の現状に
本当がなんなのか、わからなくなった。

結局、手を合わせられたのは相川小学校だった。
車の中からだった。

あっちこっちに見た、仮設住宅を示す看板に
その生活の不便さが、感じられた。
迫る冬や雪を、生活費を思った。


あの頃、私は一人でも命が助かればいいと願っていた。
でも、今は、なにか違う気もする。

ただきっと、あの災害で亡くなった15000人以上の人
誰一人として、死にたくて死んだわけではなかったし
想像し得ない恐怖や苦痛の中、死んでいったのだと思う。
そのことが、実際にその地を見て、唯一得たものだったかもしれない。


石巻に入って、町の明かりや、道行く人々に
たくさんの“復興”を見た。

3時間以上凍りついたままのドライブは
パチンコ屋の、ド派手に立ち並んだ『グランドオープン』の旗に
やっと解凍されたような気がした。
その駐車場はほぼ満車だった。


ホテルに着いて、観光客らしく楽しんだ。
週末のホテルはたいそう混み合っていて、食事処は騒がしかった。
夕食はよく覚えていない。
私たちはあまり会話をしなかった。
夫は日本酒を、私はワインをそれぞれに1本空けた。
夕食が終わるころには、雨が上がっていた。
ホテルには、松島を180度眺められるデッキがあって
酔いすぎて、寒さも感じないまま
夫がジントニックを、私は雪国を片手に
うっすらと見えた月と、ぼんやり見える松島の島々と
暗くて穏やかな海を眺めた。

なんて幸せで、贅沢な瞬間なんだろうと、思った。
そして、津波とはどういうものなのだろうと、思った。
3500人どこにいるんだろうと、思った。

そして、真夜中目が覚めた。
一生記憶にとどめておかなくてはならない光景を
何度も何度も、頭の中でめぐらせた。
いつの間にか眠りに落ちて
翌朝からは、食べたいものを食べ
許されるだけ買いたいものを買う、完璧な観光客だった。


今、行方不明者は3500人を切った。
けれど、行方不明者が減るということは
死亡者の数が増加するということで
9か月とは、そういう日数なのだと毎日思う。

復旧・復興に、どれだけの歳月とお金がかかるのか
被害に遭った全員に元通りのような生活がいつになったら戻るのか
それは計ることができない。
でも、どこかで区切りをつけるとするのなら
行方不明者がゼロになった日だと思う。
その日が永遠にこないのならば
それは、永遠に区切りがつくことではない災害なのだと思う。



そして、私はまだ、原発反対とは言えない。
尊敬している著名人が、いくらそれを宣言したとしても
大きなデモがあったとしても
私は、絶対に賛同できない。

今、福島の原発で、毎日不安の中働いている人々が
その職務を終えるまで
そして、その人たちが、あるいは、日本各地にある原発で
働き、生活の糧を得ているたくさんの人々が
ありとあらゆる職種があるのだろう
そのすべての人たちの
それまでと変わらない収入や生活が維持できるという
確実な保証がないかぎり
もちろん、原発事故のせいで家に帰れない人が
一人でもいる限り
原発反対とは言わない。



被災地を走っているとき、車中では
お気に入りの(仙台在住の)MONKEY MAJIKを流していた。
けれどなぜか、ふと気づくと
AKB48の『風は吹いている』を口ずさんでいたのは
なぜだろう。




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冬の前の東北で。

2011/12/05 19:21
画像


三泊四日の東北の旅
山形県酒田の土門拳記念館からスタートし
山形県湯野浜温泉
宮城県鳴子温泉から松島温泉へ。

日本海から最上川を上り太平洋への温泉駆け抜けの旅。
走行距離1200km。

山形県って、よいところです。
日本海があって、庄内平野があって
月山もあれば、蔵王もある。
米がうまけりゃ、酒もうまい。
酒がうまけりゃ、肴もうまい。

雪が降りてくる。
山から平野へと、雪が、冬が、降りてくる。
そんな感じのドライブで
最上川にそって
気分は松尾芭蕉か吉永小百合なドライブで


たどり着いた、さびれた温泉郷。鳴子温泉。
それでも、こんこんと湧く温泉は最強な泉質で
宿泊したホテルの、お風呂清掃担当の仲居さんの泉質自慢に
素っ裸のまま圧倒され
あのトーク
料理人が、ジャガイモの皮むきから、大根のかつら剥き
お刺身の飾り人参に至る。
ぐらいの、経験と歳月をかけて培われた、熟練技だった。
あまりの素晴らしいその接客ぶりに
その夜バイキングで何を食べたかすら
よく覚えていないことが、一番の後悔。
ついでに「湯あたり」というものも初体験。

そして松島。
松島や ああ松島や 松島や
生かき食べて、焼きかき食べて カキフライで締め
太平洋の恵みってコレだね。と、うなずきつつ
ついでに牛タンもいただいちゃって
宮城県の恵みってコレよね。と、満面の笑みで締め

旅の途中、いたるところで見た
「がんばろう 東北」の文字は
「がんばってる 東北」と、心の中で書き換えられた。


たくさんの観光客が訪れていた東北。
誰もが思う「あの日」
誰もが気にかけている「あの日」
9か月たっても、傷は癒えてはいなかった。
けれど、確実に着実に
何かが人の心に生まれ始めているような気がした。
今回の夫婦旅。
互いに思うことがありすぎて
いつもより会話が少なかったように思う。
というよりも
常におなかが満たされて、安全運転を気にしつつ
それぞれ相当眠かった。
たぶんそう。
きっとそう。
東北の旅路はいつだって、五感がおいしい旅路なのだ。


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理想のケータイ。

2011/11/24 10:47
「不便」ではないけれども
私個人の「短気な性格」についてこられなくなったので
パソコンが新しくなった。
無線LANも新しくした。
ついでにプリンタも新しくして

そして、私は
この3つの新参者の、速さと機能についていけなくなった。

それ以前に
mixiとか、ツィッターとか、フェイスブックの
その大きな波のような、世間一般の営みも
ただ、世の中便利なものね。と眺めているだけで

いやいや、そもそも
スマホやらワイファイやら
あれあれ
アイパッドやらガラパゴスやら
ずいぶんとまぁ、カタカナ文字が並びまくるテレビCMにも

完全に、ついていけなくなっている。

だいたい、「OS」ってなんだっけ?
ぐらいのいきおいも無くはない。



ケータイが欲しい。
電話できて、ちょっとメールができて
数件電話番号が記憶できて
ただそれだけの。

写真も動画も撮れないけれど
インターネットもできないけれど
形がスペードの形だったりとか、星型だったり
あぁ、やっぱり三日月の形がステキかなぁ。
そういうケータイが欲しい。

100ある機能の4ぐらいしか、どうせ使いこなせないから
ひらべったくて、四角い、多機能はいらなくて

持ちにくすぎて、長電話不可能。
そういうケータイ。
あったらいいのになぁ。

そんなことを思いつつ
渡辺謙や桑田圭祐みたいなスマホにちょっと憧れたり
白戸家CMの新作を心待ちにしていたりする。
スティーブ・ジョブズの訃報は
それなりにショックなことだった。


先日、クレームがあった。
おまえのケータイ、不携帯。
おまえのケータイ、卓上電話?
まぁ、こんな感じで。

近頃、悲しいのは
公衆電話から電話をかけたら出てくれない人が増えたこと。
ケータイ片手に公衆電話にいると、不思議そうな顔で見られること。
近頃、うれしいのは
声が、公衆電話のが聞き取りやすいんだもん。
だって、テレフォンカードがいっぱいあるんだもん。
そういう言い分を主張していたら
みんながテレフォンカードをよくくれるようになったこと。

たいそう集まったこのテレフォンカード。
使い切るまでに
私の理想とするケータイが販売されないだろうかと
夢見ている。


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ボールの哲学

2011/09/27 00:14
ボールが好きだ。

すきですきでたまらない。
といっても過言ではないくらいに。

好みもある。

一番は、バレーボールサイズのゴムでできたカラフルなあれ。
二番目は、軟式テニスのボール。
三番目は、ドッジボール。

犬が
飼い主の投げたボールを走って追いかける。
おもちゃとして与えられたボールをガジガジ食む。
あの、犬の気持ちがよくわかる。

スーパーボールを開発した人は
ボール好きからすれば天才だ。


多種多量のゲーム機よりも
ボールをひとつ頂ければ
何時間でも遊んでいられる自信もある。


そのむかし
『キャプテン翼』の大空翼くんは言った。
「ボールはともだち」だと。
でも翼くんの友だちはサッカーボールそれだけを指すわけで
そんな堂々と宣言することでもない。
と、今でも密かに思っている。


ここのところ
町のテニス教室に参加していて
やっぱりテニスは楽しいな。と思う一方で
ボール拾いがとっても楽しい。
だって、あんなにたくさんのボールに囲まれる機会は
なかなかないのだ。


球技はなんでも楽しい。

ただ一つ、なんとしても嫌いなのがゴルフで
パターゴルフですらも
そもそもの短気な性格が災いするのか
ボールをむんずとつかんでツカツカと芝生を横切り
その小さすぎる穴に放り込んでしまえっ
という衝動に駆られて、どうにもこうにもイライラする。
実際、何度かチャレンジしたけれど
ストレスばかりがたまって、常に最下位で終わった。


もし、死んだら
もし、火葬場が許してくれるのなら
願わくば、棺桶には花ではなく
ボールを供えて頂きたい。


そして
こうしてパソコンに向かう今も
お尻は、バランスボールに乗っている。
このボールがまた、愛おしい。
先日、いつの間にかうたた寝をしていて
首の痛みで目が覚めた。
バランスボールを抱きかかえて寝ていた。
愛おしすぎて
肝心のダイエットには全く役に立っていない。


私は
ボールで遊んでいるのだろうか
それとも
ボールに遊ばれているのだろうか

あらあら、ちょっと哲学的。

秋の夜長とは、こういうこと。

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